随所に曲毎の連関を感じさせるSC2の新曲群、SMLの冒頭にもその気配を感じる。兎か否かは兎も角『湖の底へゆっくりとまた沈んでく 二兎を追う者、一兎も得ず』の流れはイソップ童話"金の斧"を想起させる。"湖に女神が現れて金の斧と銀の斧を"というシーン(原…

"絵に描いた様な情景美"とでも云おうか『甘いお菓子消えた』という表現には具象を出発点にしながら幻想的な感触を聴き手にスッと入り込ませる絶妙の導入部と思うのだが、さてソレが物語上どんな暗喩を担っているのかイマイチ判然としない。図としてはワタア…

初恋を15の頃とWLとで聴き較べて"大人になった"分歌に於いて"演じる"側面が減ったと前に書いたが、では今後何十年か後に同曲を歌う段には"追憶の中の"初恋へと歌が変化するのだろうか。"今日の光"は確かに今の光だが、今の光の特別な所は"今"を最重視してい…

"駄ツイートby自分"に呆れてツイートから離れてた光が戻ってきて、早速今度は示唆ある内容を呟き始めている。ソレは何処かといえば間接キスを関節キスと誤字ったのを指摘されて『…いや悪くないな』と呟く所。例のセレンディピティというヤツなのだが、ソレは…

絵に描いた様にSC2disc1のハイライト曲FoLはdisc2の曲と対極だ。恋や愛について同じ様に歌い乍こうも違うものなのか、『あと一歩が踏み出せないせいでじれっ』たかったのが今や『初めて自力で一歩踏み出』してるし『ありがとうと君に言われると何だか』とボ…

水川あさみの話がTVで出た時BGMがPoLだったというツイートを読んで「3年近く前のドラマなのに印象が強烈なんだなぁ」と思ったのだが、一方でWLではPoLは4曲目という位置づけで、確かに名曲だらけのセットリストの中この人気曲をどこに置くかは悩ましい所なの…

出来る事なら圭子サンに嵐神の感想を訊いてみたいのだが、無理かな。親であると共に(自分の仕事の)大先輩であるとはどんな感覚なのか、果たして気軽に自らの音源を"聴いてみて"と送り付けれる関係なのか、オイソレとは言い出せない雰囲気なのか。やがていつ…

別離と再会の歌という共通項があると共に単純に"嵐"という詞が出てくるなぁと嵐の女神とLettersを並べて聴く。つまり置き手紙を置く"君"を母に置き換えて詞を読み換えるという試みなのだが、母が急に居なくなる物語と解釈するなら『ひとりでも大丈夫』と云う…

今迄の楽曲を新曲5曲が優しく包み込む装丁のSC2 、最もそのコンセプトに救われた印象が強いのは猛々しきBeMyLastではなかろうか。千切れる様な慟哭と嗚咽に彩られた『母さんどうして』の問い掛けは『お母さんに会いたい』という子供の一言に昇華された。イン…

笑顔の自分を見て『私』は何を思っているのか―CWTCが『AlreadyLovin'You/君に恋してる』歌であるならGBHの"私"が口遊む『恋の歌』は前エントリを踏まえると若々しく瑞々しいものかなと想像が膨らむが、そうするとコチラの英詞の邦訳は若干悩ましいものとなる…

歌の内容を吟味する迄もなくSC2の第1テーマが"愛"である事は伝わっていると思うが、キチンと1曲々々みていっても『たくさんの愛を/受け入れることが愛なら』(嵐神)『どんなに深い愛も』(SML)『愛の意味に』(GBH)『あなたの愛が/あなたを愛したい』(愛セム)と…

"似せる"と"偽(ニセ)"が同語源か否かは兎も角、光は常に本物であろうとし続け、故に特定のジャンルへのコミットを避けてきたが、一方で世には"ジャンルの創始者"という本物、オリジネイターが存在する。幾ら世間が"宇多田ヒカル風"と云ってもソレが特に音楽…